ミノキシジルの発毛メカニズムをビギナー向けにまとめ

2016年現在日本において医薬品として国から「投与することで毛が生える」と認められた成分は2つあり、そのうちの1つがミノキシジルです。
ミノキシジルの原理は一言で言えば血管を広げる効果があります。血管が広げることで下記の流れで発毛に繋がると考えられています。
この流れを理解した上で、一つ一つ説明していきますね。

  1. ミノキシジルを投与する事で血管が広がる。
  2. 血管が広がる事で血流がよくなる。
  3. 血の流れに乗って多くの育毛成分が毛乳頭に運ばれる。
  4. 運ばれた成分をもとに元気な髪の毛をつくる

ミノキシジルには血管を拡張する作用がある

ミノキシジルの血管拡張作用があることは、ミノキシジルの開発経緯からわかります。
元々ミノキシジルは高血圧の人が血圧を下げるために飲む薬として開発されました。

ここはわかりやすいように血の流れと高速道路の渋滞をイメージしてみます。
高血圧とは血管の中にパンパンに血が詰まっている状態(2車線の道に車がパンパンに詰まっている渋滞状態です)なので、血管を広げる事で血圧が下がります。(2車線の道を3車線にすることで渋滞状態を解消という感じですw)

高血圧対策用の薬として使っているうちに「おや!?毛が生えるぞ!」という副作用効果が見られ、そのまま脱毛症用の育毛剤として開発された為、血管拡張作用があるのですね。血管が拡張するとつまり車線が広がるので血の流れがスムーズになり、血流が良くなるということになるわけです。

血流がよくなると毛包に栄養成分が送られ、髪の成長を促す

それでは、血流が良くなると一体何が起こるのでしょう?
プチッと抜いてみたらわかるとおり、髪の毛の根本、つまり頭皮から下の部分には、すこし透明な色をしている毛根があります。ここは専門用語では毛包と呼ばれています。ここと血管はダイレクトに繋がっており、髪に必要な栄養成分が送られてくるわけなんですね。血行の流れが悪いと、当然ながらたどり着く栄養成分も少なくなり、髪が成長しません。逆に通う血の量が多ければ多いほど、髪を組み立てるための資材が揃うわけですから、髪も生えやすくなるわけです。

髪の成長は毛母細胞が分裂することによって行われます。毛包部分から成分を受け取り、これを動力源として細胞分裂を続けることでどんどん伸びて髪の毛となります。つまりミノキシジルのメカニズムは、髪に栄養を行き届けさせるためのパイプ役、先ほどの車の話でいうとNEXCO(旧日本道路公団)みたいなものでしょうか?

今成長している髪の毛とこれから生えようとする髪の毛に対して作用する

では、このミノキシジル、今生えている全部の髪の毛がバサッと伸びる…というわけではありません。具体的にどの髪がどう伸びていくのかもう少し解説してみます。さすがにこちらは参考資料を見ていただいたほうが良いかと思います。

大正製薬が薬局の店頭で配布している「お客様用解説書」のミノキシジルの作用ページ

これはリアップX5の発売元である大正製薬が薬局の店頭で配布している「お客様用解説書」のページの1節です。「毛包に直接作用して細胞の増殖やタンパク質の合成を促進~」というのはつまり血流を促進して毛包に栄養を送り込むということにつながります。

見ていたいただきたいのは、その下にある髪の毛がぐるっと円周している図面です。この図は一般的に「ヘアサイクル」と呼ばれ端的に言えば、髪の毛1本の一生を図解したものです。髪の毛の一生は意外と長く、生まれてから成長が止まるまでは概ね2~6年と言われています。その後数週間で髪の勢いは弱まり、3~4ヶ月休んでまた新しい毛に生え変わるというメカニズムです。

このヘアサイクルはあくまで正常な人の場合。これが薄毛の人だとどういうことになるのかというと、

  • 普通の人なら2~6年ある成長期が短くなる、もしくは成長のスピードが遅くなり、弱い髪の毛になる
  • 休止期にある髪の毛が再び成長することなくそのまま止まってしまう

この2つが原因で髪が生えず、抜け毛も増えて薄毛になっていくということですね、くわばらくわばら。

そこで登場するのがミノキシジルです。赤字で1,2の移行促進作用および維持作用と示されているように、あくまでも弱まった毛、もしくは成長が止まってしまっている髪の毛に対してのみ作用します。逆にヘアサイクルが正常な髪の毛に対しては、過剰に髪が成長するということもないようです。おそらく、栄養を送り込めば送り込むほど比例的に髪が成長するわけでもなく、成長には必ず上限があるということなんだと思います。

原因の根本を退治するわけではない対症療法的な成分である

ここまで見てわかるのですが、ミノキシジルは髪の毛に対してなにか直接的な作用をするわけではなく、その前段階、つまり成長を促すための環境づくりをアシストするポジションを担う成分であることがお分かりいただけると思います。

あくまでも環境づくりと一つとして位置づけられるので、当然ながら、原因を根本から治すような成分ではありません。もし期待通り発毛できたとしても、治った!と思って使用をやめたら再び血行が元に戻ってしまってまた髪が生えなくなるといったことになってしまうので、あくまでも対症療法的な成分であることを注意しておく必要があります。

あと、上の図を見ても分かる通り、髪の毛がまだいくらかでも残っている前提の作用なので、例えば、毛包が頭皮に残っていないと、いくら栄養を送り込んでも髪が生えることはありません。。ツルツルのスキンヘッド状態の人とか、薄毛になって長年経っている人だと、そもそもミノキシジルの作用に適合していないのでは?と考えられます。

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